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2013年4月18日木曜日

岡山人物銘々伝を語る会3月例会のまとめ 

3月例会で話した内容について
代表代行の久井勲さんのまとめです。


 第80回(平成25315日)の例会は、山田良三さんが「鎌倉末~南北朝 勝山出身の名僧 寂室元」につい語ってくれました。このお話の中で、「林下の禅者」という言葉を初めて知りました。京都五山の格式ある寺院よりも、寺格のいかんにかかわらず、真の禅をもとめて、地方あるいは市井やさびれた村で修行する禅者を指します。美作高田(現真庭市勝山)で生まれた寂室元光師はその典型的な人物と知りました。
この寂室元光師のことでまず連想したのは、一休宗純でした。臨済僧のエピソードは、なるほどに哲学的です。一休さんの場合なら、そのエピソードに出てくる“とんち”の底意を推しはかることで、禅の一端を知りえたような気になりますが、その一休さんからまた百年余りさかのぼる寂室元光師の場合、お話の中で紹介のあった漢詩や偈頌を通じて、修行や人生にむかう姿勢に触れることができそうに感じました。元に渡り中峰名本に師事し、帰国後は広く遊歴して、その天下に名声を得ながらも、名利を求めず、貧を憂えず、貴顕に近づかない姿は、歴史上のキャラクターとしては、“ありそうだけれども”、実はめったにいない人物像ではないでしょうか。師は南近江の永源寺で示寂しますが、不思議に岡山出身の宗教家(栄西も法然も)は、都や都近くの地を最期の地としているようです。


この回、久井さんは都合で参加いただけなかったのですが、資料をお送りしたら、書くも切れ味のいいコメントをいただきました。ありがたく思っています。
以前の私の話は[難しい]との評判だったのですが、今回は皆さん良く理解してくださり、私の努力もあってか皆様にご好評をいただきました。

皆さんとても関心を持っていただき、先日は[永源寺]に行って来たよ!と、永源寺のパンフレットをSさんからいただきました。ありがとうございます。

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