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2011年8月3日水曜日

岡山人物銘々伝を語る会7月まとめと8月案内

   「岡山人物銘々伝を語る会」第61回例会のご案内
                         
7月例会のまとめ 代表代行 久井勲氏
60回(715日)の例会は 百鬼園倶楽部会長の岡将男氏に「内田百閒の素顔」について語っていただきました。内田百閒については、文章に凝りに凝る、洒脱と皮肉と頑固一徹の人という印象が強いですが、彼の作品を愛する人々の集まり、百鬼園では、そのキャラクターのよってきたるところや、そのエピソード等が、今もなお語り草となっているようです。席上いただきました資料では、昔の岡山市内の地図が描かれてあり、特に六高周辺では店屋の名前までもが記されており、ご覧になった方は懐かしく、今において縁を感じた方もいらっしゃったのではないかと、推察いたします。
私の文学的感覚ですが、百閒文学は、好きな人はとことん惚れ込む一方で、作品にテーマ性や目的論的意味合いを期待する人(夏目漱石の弟子という系譜から、そう期待する人いらっしゃるようです)には、必ずしもそうでないのかもしれません。それはともあれ、百閒の諧謔や反語に満ちた意見や感想の表明、ないし行動は、かなり“岡山的なるもの”と比較の上で出てきているなあ、と感じました。今の日本は昔と違い、郷里と東京との間の垣根は段々と低くなっています。百閒の時代には持ちえた頑固さは、今では目立たなくなっています。そういう意味で百閒文学は、”岡山的なるものの安堵”を、再び感じることができるものと言えるかもしれません。

8月の例会は下記のとおりです。             
                   記
      日時:平成23819()※ 午後6~8時  (※通例は第3金曜日です)
     場所:岡山県立図書館の2階  
    内容:「吉備の秦氏と岡山の人物―法然上人と秦氏とのかかわりから
      講師: 吉備の国岡山の歴史と未来を語る会  山田良三
      参加費: 500
 [法然上人と秦氏について]
 実に数多くの偉人を輩出してきた岡山ですが、とりわけ宗教的人物に有名な人物が多い。その背景を見てみると、古代日本最大の渡来豪族と言われた「秦氏」とのかかわりが見えてくる。平安京の造営にかかわった和気清麻呂が秦氏との密接な関係を持っていたことは有名だが、その平安時代末期に、日本の宗教史に革命的変化をもたらした浄土宗の開祖法然上人とのかかわりは、これまであまり知られていなかったように思う。今回は法然上人と秦氏とのかかわりを軸に吉備の秦氏と岡山の人物について語りたい。(山田)
   
 

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