東大卒業後修道の道を歩み、唯一神道8代目の継承者となり、カソリックの信者として世界基督教民主同盟の日本代表を務めさらには日本のイスラームの代表としてサンドのメッカ巡礼を行った。日本の古神道とキリスト教、イスラームの共通性を説いたのが澤田沙葉師です。
十数年前何度かお会いし、岡山に来られた時は高松稲荷や瑜伽山を案内しながら、古神道や吉備中山のこと、稲荷と秦氏のつながりなどいろいろお教えいただきました。
数年前にお亡くなりになられて非常に残念ですが、その時教えていただいた、日本と日本宗教、世界と世界宗教の関わり、さらには吉備国と秦氏との関わりなどとても重要な示唆に富む内容でした。
私が「秦氏」にことさら関心を抱くようになったのも澤田先生にお会いしてからです。高松稲荷では「稲荷は秦氏の氏神様だから~」と言われながら岩座を確認されて行きました。瑜伽山でも同様です。瑜伽神社はもともと岩座のあった場所です。瑜伽神社本殿の背後は岩座です。宮司に案内してもらいながらそのことを確認しました。
(22日の歴史探訪ではその辺も確認する予定です。)
さて、この本にその当時教えていただいた内容がすべて書かれているように思います。
澤田先生の遺著ともいうべき本ですが、その中でもイスラームの本質に触れる内容があります。それは今日我々がイスラムに関してしている知識とかなり違っていると思います。
特にクルアーン(コーラン)に対する正しい理解です。その中でも注目されるのはイエス・キリストに関する伝承です。これは今日のイスラム法学者たちも知っているはずだと澤田先生は言われます。
本著の中には石上神社に関する記述もあります。また大本教に関する内容もあります。日本の宗教と伝承にはイスラームに通ずる内容がとても多くあると澤田先生はいわれます。
今後の世界が一致化していく上で、宗教の一致は避けて通れません。日本の古神道とキリスト教とイスラームの一致点を澤田先生は明らかにしています。今日の世界情勢の推移において日本の役割が大きくなっていますが、宗教的な正しい理解がなければ、今後の世界で主導的な役割は果たせません。
それらの問題の回答はまさに澤田先生の中にあると言えます。
澤田先生はまさにマルチ宗教者で、今後の世界宗教の最終的動向を予言する内容が本著にはしたためられています。私もさらに理解を深めたいと思っていますが、皆様にもお勧めします。
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「日本発!イスラームが世界を救う」
澤田沙葉:著